(ソース:Otafuku)
マンチェスター・シティのグアルディオラ監督。
今年6月には413試合目でプレミアリーグ300勝を達成するなど、その勝率は7割を超える。
不振に陥った時期はほとんど見当たらない。
ハーランドやデ・ブライネ、ウォーカー、フォーデンら世界の一流選手を集めて世界のサッカー界のトップをひた走っている。
しかしこのままでの状況が続けばマンチェスター・シティの未来は明るくない事を、グアルディオラ監督自身も気付いているのではないかと推察する。
もしもグアルディオラ監督が気付いていないのなら解任を要求したくなるほどだが、それではなぜ現在の状況が続けば駄目なのか、改めて触れてみたい。
プレミアリーグは世界一の過密日程なリーグとして知られている。
欧州チャンピオンズリーグに出場しているシティにとっては尚更のことだ。
中2日、中3日での試合が当たり前のように続く。
プレミアリーグで戦うのに大切なのは敗戦に向き合う勇気を持って、ベンチメンバーをフル活用して戦うことだ。
しかしグアルディオラ監督の勝率は7割を超えている事からも分かるように、この監督は全ての試合で勝利を狙っている。
敗戦に向き合う勇気がないのだ。
確かにマンチェスター・シティはリーグ戦において控え選手を多用することはあるにはある。
しかし、その場合でも真に敗戦に向き合う勇気を持ててはいない。
控え選手を起用したとしても常に相手を上回る戦力を試合に出場させないと気が済まない、肝っ玉の小ささがグアルディオラ監督にはある。
そうでなければマンチェスター・シティ就任7年目でいまだに勝率7割以上をキープできている説明がつかないだろう。
2002年日韓ワールドカップで韓国代表を3位に導いたヒディンク監督は、ワールドカップ本戦に向けて長期的計画を立て、敢えて負け続ける期間を設定したと言われている。※1
【※1参考】
果たしてグアルディオラ監督にその気概があるのだろうか。
うっかりしていると勝ち続けてしまうマンチェスター・シティに欲しいのは、あえて70で戦う勇気だ。
苦戦する環境を自ら設定する。
プレミアリーグ下位にも敗れる可能性を秘めたメンバーで戦った方が、マンチェスター・シテの大きな財産になる。
無論、プロサッカーという性質上、勝ち続けなければならない要因はある。
スポンサー、サポーター、観客動員数・・・・。
それらの理由を利用するかのようにグアルディオラ監督は毎試合勝利を求めている。
しかしそれは保身だ。
確かに目の前の試合に勝ち続けている限り、解任論は浮上しない。
安泰だ。
しかし、それでチームとして成長することができるのだろうか。
マンチェスター・シティには一流選手は揃っている。
しかし、「負けに向き合う勇気」に欠ける監督が率いている事に心配せざるを得ない。